息抜きと生物学

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顕微鏡シリーズ~明視野、位相差(仕組み)~

こんにちは。うちPです。

 

顕微鏡シリーズ 第二回(続)

 

 前回は

 

位相差顕微鏡の原理を書いたので、

(↑前回のブログに飛びます。)

 

今回は

 

位相差顕微鏡の仕組み

 

です。

 

位相差顕微鏡の仕組み

 

位相差顕微鏡は、直接光のみの位相をずらすことで

コントラストを付けています。(前回) 

 

サンプルを通過した直接光が、特定の場所を通るようにし、

その場所に位相板を設置することで、

直接光の位相のみをずらしています。

 


光源から出た光は、

リング絞り、コンデンサー、サンプル、対物レンズ、位相板

の順に通り、接眼レンズ(またはカメラ等)に届きます。


初めに通る

「リング絞り」によって、直接光が通る位置をコントロールしています。

f:id:Uchi_P:20210204210046p:plain

このような形をしており、

白い部分を光が通過します。

 

コンデンサーは、リング絞りを通過した光をサンプルに集めるためのレンズです。


そして、対物レンズを通過した後、

直接光が通る位置に

「位相板」を設置します。

サンプルがないとこんな雰囲気です。

f:id:Uchi_P:20210204210113p:plain

 

位相板の黒い部分を通過した光の位相だけが

変化します。

グレーの部分は、ただ光が通過するだけです。

 

位相板は対物レンズ内にあり、

使用するレンズによって、セットするリング絞りを変える必要があります。

 

位相差観察のとき、

なんか見にくいな

と思ったらリング絞りを確認してみるといいでしょう!


位相差顕微鏡の対物レンズには

「Ph~」という表記がある場合、

これがリング絞りの種類を示しているので、

対応するものを利用しましょう。

 

ステージにサンプルがあると、

サンプルによって向きが変化した回折光(マゼンタ)は、

ほとんど位相板を通りません。

f:id:Uchi_P:20210204210235p:plain

そのため、直接光のみ位相が変化して、

コントラストのついた像が見えるようになります。

 

また、位相板を明視野用に変えることで、

すぐに明視野観察を行うことができます。

 

 

 

ということで、今回は

位相差顕微鏡の仕組みでした。

 

次回は

「微分干渉顕微鏡」

について書いてみようと思います。

 

↓前回

uchi-p.hatenablog.com

 

 

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