顕微鏡シリーズ~明視野、位相差(仕組み)~
こんにちは。うちPです。
顕微鏡シリーズ 第二回(続)
位相差顕微鏡の原理を書いたので、
(↑前回のブログに飛びます。)
今回は
位相差顕微鏡の仕組み
です。
位相差顕微鏡の仕組み
位相差顕微鏡は、直接光のみの位相をずらすことで
サンプルを通過した直接光が、特定の場所を通るようにし、
その場所に位相板を設置することで、
直接光の位相のみをずらしています。
光源から出た光は、
リング絞り、コンデンサー、サンプル、対物レンズ、位相板
の順に通り、接眼レンズ(またはカメラ等)に届きます。
初めに通る
「リング絞り」によって、直接光が通る位置をコントロールしています。
このような形をしており、
白い部分を光が通過します。
コンデンサーは、リング絞りを通過した光をサンプルに集めるためのレンズです。
そして、対物レンズを通過した後、
直接光が通る位置に
「位相板」を設置します。
サンプルがないとこんな雰囲気です。
位相板の黒い部分を通過した光の位相だけが
変化します。
グレーの部分は、ただ光が通過するだけです。
位相板は対物レンズ内にあり、
使用するレンズによって、セットするリング絞りを変える必要があります。
位相差観察のとき、
なんか見にくいな
と思ったらリング絞りを確認してみるといいでしょう!
位相差顕微鏡の対物レンズには
「Ph~」という表記がある場合、
これがリング絞りの種類を示しているので、
対応するものを利用しましょう。
ステージにサンプルがあると、
サンプルによって向きが変化した回折光(マゼンタ)は、
ほとんど位相板を通りません。
そのため、直接光のみ位相が変化して、
コントラストのついた像が見えるようになります。
また、位相板を明視野用に変えることで、
すぐに明視野観察を行うことができます。
ということで、今回は
位相差顕微鏡の仕組みでした。
次回は
について書いてみようと思います。
↓前回