酵素ってなんですか??
こんにちは。うちPです。
久々にバイオ系の話です。
今回は、酵素(enzyme)について、書いてみます。
というのも、酵素は生体において重要なものであり、
これからもこのブログに出てくることが多いと思いました。
一言で表すと
「特定の機能を持つタンパク質触媒」
です。
触媒とは、
化学反応を促進させるもので、自分は反応しないものです。
「がんばれ!」って言ってるだけ、みたいな?(怒られそう(笑))
本題に入ります。
消化酵素を例に出してみましょう。
消化酵素は、食べたものを分解してくれるものですね。
唾液に含まれるアミラーゼは、糖の分解をします。
でんぷんをマルトースにします。
ですが、アミラーゼがマルトースを分解することはありません。
また、マルトースからでんぷんの合成もできません。
〇 でんぷん → マルトース
× でんぷん ← マルトース
× マルトース → 分解
このように酵素とは
特定の役割を持ったタンパク質
のことです。(タンパク質についてはいつか書くつもりです。)
「特定の」というのが重要で、その働きしかありません。
今回の例では、アミラーゼはでんぷんにしか作用しません。
このでんぷんのことを
「基質」
といいます。
酵素の、特定の基質にしか反応しない性質が
「基質特異性」
です。
よく、鍵と鍵穴に例えられますね。
ドアを開ける鍵と、閉める鍵の2種類があるイメージです。
特定の鍵穴にしか入らず、開けるor閉めるの特定の機能しかないものです。
もちろん、開け閉めの前後で、鍵自身に変化はありませんよね?
(これが触媒です。ドアの開け閉めという反応を促進させるけど、自身は変化しません。)
生体内では、分解や合成など様々な化学反応が起きていますが、
ほとんどすべての反応が「酵素」によって行われています。
これまでのブログでも、
「DNAを複製する酵素のDNAポリメラーゼ」や
「RNAを合成する酵素のRNAポリメラーゼ」などが登場しています。
↓ これまでのブログ ↓
ということで、今後も「酵素」は出てくると思います!
(参考文献:東京大学生命科学教科書編集委員会(2013)『理系総合のための生命科学 第3版~分子・細胞・個体から知る”生命”のしくみ』 羊土社.)
↓ 最新版は第5版になっています。
理系総合のための生命科学 第5版〜分子・細胞・個体から知る“生命"のしくみ